ふるさと
》星惑う寒天に乳首とがらせて
バカマンガ。
実際のところ山でうさぎを追いかけたことがある人はあまりいないはず。
なのに「う~さ~ぎ~お~いし~」という歌を聞くと誰もが反射的に懐かしさで胸がいっぱいになる。
郷愁ってある意味捏造された感情なのかもしれない。
とはいえ別に皮肉が言いたくてこのマンガを作ったわけじゃない。
体験してないことですら懐かしいと感じさせるこの郷愁の不思議を描いてみたかった。
ショパンはポーランド生まれの音楽家だけど活躍したのはパリで、お墓もパリにある。
けれども心臓だけは遺言でワルシャワに埋葬されているそうだ。
つまりフランスで暮らしている間も、彼の心は常に祖国ポーランドにあったということだ。
どこかに置き忘れた体の一部。
ふるさとは誰にとってもそういう存在なのだろう。
フラワリー・アイズ!(第1話)
表情を加工するアイテムがメーカーから公開されたので瞳のパターンをいくつか試作したよ。
このマンガはその試用作品。
初心に帰ってドタバタギャグマンガを作ってみた。
「第1話」とあるけどオチもついてるし、とりあえずここまで。
一応、設定やあらすじは最後までできているので、続きはまあそのうち。
箱
》もう一度やり直しても君を選ぶ
時系列が複雑な作品。初出は季刊コミュポ13号。
フィルムの逆再生のように全てが巻き戻る形式のストーリーを考えていたんだけど、なにやら実験作品のようになるので諦めた。
代わりに小道具を使って段階的に過去に戻る形にしたよ。
創作時のノートを見ると「巡り合わせの不思議」がテーマとなってるけど、今読み返すと偶然と必然の対比の方が強く感じられて興味深い。
ところでこの手のモノは現実の因果律に反するので、どうしても話に矛盾が出てくる。
この話も冷静に読みなおすと作者でも「あれ?」というところがなくもない。
でもあれじゃんホラ、ドラえもんでも、のび太がジャイ子と結婚しなければ孫のセワシは生まれなかったはずだよね?なのにセワシは過去に戻ってのび太をしずかちゃんと結婚させようとしてたよね?おかしいよね?でもおれら特に気にせず読んでたじゃん!
だからこの作品もちょっとおかしいな・・・と思っても許してニャン(語尾をかわいくしたのでもうだいじょうぶ)