星に願いを
》星に願いをかけるとき心にウソはつけません
流れ星に願いをとかっていうけど、星の身にもなってみろよ・・・
みたいな発想からできたお話。
ディズニー映画なんかでは夜空の星の一つがキラリと光ってスーッと流れる。
そういうのを見て育ったので流れ星って本当に星が流れてるんだと思ってた。
実際はその正体はゴミみたいな隕石なわけで、それをたまたま見かけたからって願いをかなえてもらおうなんて虫がよすぎる。
流れ星はそんな人間の自己中心性を浮き彫りにする。
たとえ愛しあう二人でもそれぞれ胸に抱く願いが同じとは限らない。
だから星に祈るとき、二人の間にはかすかな亀裂が生まれている。
星が流れる刹那、この惑星のすべての人々の切ない思いが一瞬だけ宇宙に閃く。
その輝きでたぶん、地球はピカって光ってる。
自分勝手で虫のいい生き物で発光する星。
それが地球なんだと思う。
そして僕らが希望を持つ限り
暗黒の宇宙で地球はまたたき続けるだろう。