「猛獣転校生」 on 電脳マヴォ (2)
(「猛獣転校生」が生まれたきっかけは単にタイトルの響きがおもしろかったからという話(1) の続き)
初めは今までどおり4コマのネタ出しをしてた。
「猛獣が山からおりてきて学校に入る。 習慣の違いからなかなか里になじめないだろう。猛獣だからしゃべれないな。 授業はもちろんついていけない。 体育はとくいだけどルールがわからない。 みんなはどう思うかな。 めんどくさくて相手にしないんじゃないか・・・」
エピソードをふくらませていくうち、だんだん不思議な気持ちが湧いてきたよ。
おれはこの猛獣を知っている。猛獣転校生は確かにいた。
死なせてしまった生き物。
校庭に迷い込んできた野良犬。
助けてやれなかったいじめられっ子。
告白できなかった好きな人。
いろいろ姿を変えて猛獣はいつもそこにいた。
そして今まで自分が猛獣のことをすっかり忘れていたことに驚いたんだ。
どうしてずっと思い出さなかったのかな?
あのころおれはいつも猛獣のことが気になっていて、できれば力になりたかった。
ほんとうは猛獣と友だちになりたくて、気もちを伝えたかった。
そのことに気づいたとき、これがもう4コマでは終わらないとわかった(続く)。
(初めのころ作っていた4コマ。しゃべってる)