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へけもこのコミPo! 作品置き場

ビッグ★バンから始まった(9話・完結)

7月から一夏かけて連載したこのシリーズが今回で完結。

ビッグ★バンから始まった(全話@comee)

ちょうど今年のジャコビニ流星群の極大期と重なった。

まあ、最初からそれを目標にしてたんだけど。

 

4コマを元にストーリー形式の完結編を組み立てたのは久しぶり。

この方法はキャラから出発することになるので細かい伏線とか仕込みようがないんだよね。

でもその割にはなんとかヤマを作って逃げ切れたという印象。

 

キャラの個性を作りこんでおけば、勝手に動いてくれて話が転がるもんだね。

この話は実は5つのスジがあって、

 

 A 本筋:理香の堕落と改心

 B 脇筋1:博美留年の謎

 C 筋2:妹との和解

 D 筋3:優希の友情

 E 筋4:智美の正体の謎

 

本筋であるAの進行に合わせて筋B~Dが展開していき、そのすべてをEで智美がつないでいくっていう形式になってる。

で、隠れた本筋はCで、水野姉妹の対立と和解こそがメッセージの中核を伝える役割を担っている。

 

こういうのって予め計算したことではなくて、純粋にキャラを使ったいわば「人形遊び」をしているうちにだんだんと自ずから組み上がっていった。

 

正直、自分のストーリーテラーとしての実力からは、まとめなきゃならないスジが5本もあったらどうしていいかお手上げ。

 

最初はエクセルでガントチャートみたいな時系列表作って何をどうするか考えてた。

 

でもこの方法じゃあちこちに出てくる矛盾や穴が気になって収集がつかなくなった。

そこでキャラを「場面」に放り込んで勝手に漫才をやらせる方式に変えた。

ちょうど子供が両手に人形持ってごっこ遊びするみたいに。

 

そうしたらいくつかのスジがすんなり最後までつながって、残りのスジはこれと矛盾がないように微調整するだけでなんとか形になった。

 

創作において作者は万能の神様で、ストーリーは神の計画通りに展開していくんだと想像してた。

でも、実際は作者は神様どころかある意味お客様で、脳内の劇場で演じられる芝居を感心しながらメモしてるだけって場合もあることがわかったよ。

 

あと、結果的にこれも「転校生シリーズ」だったことに気がついてちょっと愕然。

どうも自分は何を作っても「転校生モノ」になっちゃうみたい。なんでだろ。

 

最後になったけど、読んでいただいた方。コメントや拍手をくださった方。

ありがとうございました。

ビッグ★バンから始まった(8話)

けっきょく智美がキー・パーソンなんだなあと再確認するクライマックス。

少女たちに共通するのは成熟、特に性的な成熟への恐怖と拒否。

 

この物語に出てくる大人はかなり無神経で、子供を傷つけてる自覚がない。

とはいえ少女たちにも問題はあって、それは親との関係だけで自分を規定している点。

つまり、子供のままでいたがってる。

そのせいで傷が深くなっている。

 

そんな中、智実だけが成熟を拒否せずに渇望する。

 

なにもかもビッグバンのせいだというと運命論的な感じがするけど、この世には決して変えられない固定条件というのがある。

 

人が孤独だということ。

誰も自分の代わりがいないということ。

互いにどんなに求め合っても、別々の人間だということ。

 

こういう存在論的な真理はいつか受け容れていかなければならないし

受け容れることによって救われることもたくさんあるよね。

ビッグ★バンから始まった(第7話)

背景に一部miskq様のフリー素材を使用。

宮月さんの歩道橋も、シンボリックな小道具として使わせていただきました。

 

時系列を確認したら、投稿ずみの場面で日付を一日まちがえてた。

誰も気がつかないだろうから修正するほどじゃないけど、なんか気になる。

 

あと2回で完結の予定。でもまだ会話ができていない……。

 

ビッグ★バンから始まった(第6話)

天文部(活動停止しちゃったけど)マンガ第6話。

今回で100ページ超え。自分的に過去最長のシリーズになった。

 

作りながら俺は何でこんな少女漫画みたいなもん作ってんだろって不思議になってウェブで少女漫画をいくつか読んでみた。

 

そしたら自分の漫画はぜんぜん少女漫画じゃないことがわかった。

 

少女漫画って基本、主人公の女の子の一人称で語られて、なにか行動を起こすたびにそれについてどう感じたか、ホワホワした抽象的な背景をバックに主人公の内心が説明されるの。

 

「何をしたか」と同じくらいそれについて「どう感じたか」が重要で、作品全体の情報量の半分を占めると言ってもいい。

 

別に男は論理で女は共感というステレオタイプを持ってるわけじゃないけど、少なくとも今回読んだものは「共感」に対する周到な配慮が重ねられてる感じ。

 

男子の参入を拒む障害があるとすればこの共感がうまく働かない部分かもしれない。

自分は少女漫画の良い読者ではないけど、読めないこともない。

ただ、その場合には自分の中である意味スイッチを切り替える必要がある。

「ふ~ん、女子はこういうのが読みたいのか…」っていう、一種ののぞき見感覚で読んでいる。

そうじゃないと「こんな男いねー!」みたいな感覚が邪魔してうまく作品世界に入っていけない。

 

女子が少年/青年漫画を読むときにも似たような心理操作をしてるのかしら。

ビッグ★バンから始まった(第1~5話)

夏いっぱいかけて comee で新シリーズを連載中。現在5話まで更新済。

ビッグ★バンから始まった

 

1話の4コマ自体は1年以上前、2012年1月からガガジンで連載していたもの。

1話

2話

 3話

4話

5話

完結編は13年ごとに極大になるジャコビニ流星群に触発されて浮かんだお話。

キャラの基本設定とプロットは4コマの時点ですでにできてたんだけど、テーマが絞れなくて仕上げるタイミングを逃していた。

 

メインキャラ4人の過去を掘り下げたため、ページ的にはこれまでで一番長くなるかもしれない。

 

ちょうど流星群がやってくる9月後半~10月にかけて完結予定。

星に願いをかけるとき 誰にも区別はありません

うすぺらの月がかかる岸

こんなタイトルになった。

 

クラウディア窓辺はクラウド技術宣伝のためマイクロソフトが配信したモデルで二次創作が奨励されているよ。

 

服装が変えられないのは困ったけれど脱がせて解決。